日本人宇宙飛行士とソユーズの微妙な関係(1)
2010年 01月 05日
野口聡一さん:宇宙へ ソユーズ打ち上げ成功
野口聡一宇宙飛行士(44)ら国際宇宙ステーション(ISS)の長期滞在要員3人を乗せたロシアのソユーズTMA宇宙船が21日午前3時52分(日本時間同6時52分)、バイコヌール宇宙基地からソユーズロケットで打ち上げられた。宇宙船は約9分後、高度約200キロの予定軌道に投入され、打ち上げは成功した。日本人がソユーズ宇宙船で飛び立ったのは、90年12月の当時TBS記者の秋山豊寛さん(67)以来、19年ぶり。野口さんは05年に米スペースシャトルに搭乗して以来、2回目の宇宙飛行で、今年3~7月の若田光一飛行士(46)に続いて日本人2人目のISS長期滞在となる。
皆様、トラ年です。明けましておめでとうございます。
日本人で初めて宇宙で元旦を迎えた野口さんだが、彼を送り届けたのはそういやソユーズだった。
スペースシャトルが退役するので、当面はソユーズを使う事になるらしい。
ロシアは運賃として1名4800万ドルを徴収しているようだが、この独占状態を利用して300万ドル値上げするとの事。おそロシアw (上の写真は国際情勢の変化を如実の物語っているなぁ)
今回打ち上げたのは3名だが、うち1人はロシア人なので日米から約100億円の売上げ。
日本はこの後、11年に古川さん、12年に星出さんをソユーズを使ってISSへ送り込む予定なので、ロシアへ150億円以上をお支払いする訳だ。(10年の山崎さんはディスカバリーらしい。)
そうなるとNASAが幾ら取ってるのかが気になったので、調べたがオープンにはなっていないようだ。
その代わり打ち上げ費用が判明。スペースシャトルが約800億円で、ソユーズが100~200億円。このソユーズの金額の幅が謎wだが、これを見ると搭乗料金はさほどボッタクリでも無いようだ。
ただしソユーズは人間(3人)しか運べないし、使い捨てだが。
野口さんは記事にある通り今回2回目の宇宙。前回のSTS-114はあのコロンビア号事故の後のスペースシャトルの飛行再開ミッションだった。その時はああいう悲惨な事故後初の打ち上げでもあり、当初アトランティスだった機体が不具合でディスカバリーに変更になったりした為、ソユーズへの変更は良かったかも。打ち上げ前に赤の広場でガガーリンの墓参りをしたのも効果があったかな?
(ソユーズで打ち上げられる飛行士は、ガガーリンの墓へ献花するのが慣例らしい。)
ガガーリンに対して打ち上げの無事を祈るのは、単なる形式的な儀礼では無い気がするのは、03年にソユーズの最新型が登場して以来、「弾道エントリー」と呼ばれる不安定な状態で大気圏に突入する事態が3回起きているからだ。接続ボルトの不具合などが原因で船体が激しく回転し、通常4Gの船内重力が8Gまで上がる現象で、昨年4月には韓国の女性飛行士が身体の異常を訴えたらしい。
若田さんが「シンプル・イズ・ベスト。宇宙へ行くのに最新技術は必要ない」と評したソユーズ。
これまで3回のモデルチェンジをしたが、基幹設計は1960年代の開発当時のまま。要するにオレと同年代でこき使われている点で、親近感と同情心が湧かない事もないw
で、ソユーズと日本人という関係ではもう少し因縁があるので、それは明日。
by currybeans
| 2010-01-05 00:30
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