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デイリースポーツを一般紙に!・・・という訳では無い。


by CurryBeans
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戦争(利用)と平和(利用)

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©Technobahn.

人類初の宇宙ロケットから撮影した地球
画像は1947年3月7日にニューメキシコ州ホワイトサンズ実験場から打上げられたV2ロケットによって撮影された宇宙から眺めた地球の風景。具体的な到達高度は判らないが、NASAでは高度約100キロの宇宙から撮影されたものだと説明している。V2ロケットはナチスドイツが第二次世界大戦中に開発を行った弾道ミサイル兵器となるが、実際にはこの通りに完全に宇宙ロケットとしての能力を備えていたこととなる。兵器としてのV2ロケットの場合、垂直に発射された後、燃焼を続けながら高度80キロまで到達。その後は弾道軌道を描きながら自然落下する。航続距離は約300キロでドイツ本土からイギリスの首都ロンドンを爆撃することが可能なように設計されている。上の映像、特に特別のV2を用いたわけではなく、兵器として搭載されていた約1トンの弾頭部分を取り除くことで発射重量を軽減させることで、高度100キロまでの到達を可能としたものとなる。
いよいよ北朝鮮がミサイルを発射するようだ。そういう意味ではタイムリーな話題か・・・。
V2ロケットの「V」はドイツ語でVergeltungswaffe(報復兵器)の頭文字らしい。
「V1」という、現代でいうと巡航ミサイルのようなロケット兵器も存在しており、「V1」はドイツ空軍、「V2」はドイツ陸軍が管轄していたという事だ。
イギリスやベルギーへ向けてドイツ国内から発射され、当時の爆撃機よりコストが高い割に効果は薄いと言われているが、撃墜する方法が無かった為にドイツ本土制圧が早まったという皮肉な事になった。ちなみにV1はロケット推進なのにプロペラ機より巡航速度が遅く、飛行高度も低かったので、迎撃機が翼でつついて落としていたとかw
(機銃で撃ち落とすと、爆風や破片で危険な為)だが、コストが安かったので、V2よりは戦果はあったという評価らしい。(撃ち落とす為に、迎撃用に戦力を割かねばならない、という意味でも。)

だが、「人類初の宇宙から撮影した地球」を成し遂げたのがV2ロケットだとしたら、評価逆転w

研究開発費用の為とはいえ、ヴェルナー・フォン・ブラウンのロケット開発の本来の目的は非軍事目的だったはずで、1944年最初のV-2がロンドンに着弾した日にフォン・ブラウンは同僚に「ロケットは完璧に動作したが、間違った惑星に着地した」と述べた、とWikipediaにある。



戦争(利用)と平和(利用)_f0054227_2350309.gif

by currybeans | 2009-03-25 23:30 | Space