死ぬ権利
2008年 12月 24日
最期は家族といたい…13歳少女、延命手術を断る 英国
半年の命と宣告された英国の13歳の少女が、延命策としての心臓の移植手術を拒否した。病院側は手術の実施を求めて法的手段を試みたが、少女自らが説得して断念させた。病院ではなく自宅で家族に囲まれ、普通に暮らしながら死んでいく権利を勝ち取った。(中略)病院側が勧める心臓の移植手術は、成功する可能性は高くなく、白血病が再発する恐れもあった。ハンナさんは失敗して病院で死ぬより、家族と暮らすことを選び、移植手術を拒否、自宅に戻った。ところが、病院側は手術の実施こそがハンナさんの命を助ける手段と思い、裁判所に提訴して家族からハンナさんを引き離す意向を伝えてきた。これに対して、ハンナさんは「小さい時からずっと病院で、ひどい思い出ばかりだった。家族と離れたくない」と訴え、病院側に提訴を断念させたという。娘の決断について、元集中治療室の看護師だった母のカースティさんは「親にとって軽い決断ではなかった。でも、彼女の意思
かなえてあげたい。娘は、親が思うより成長していた。心から誇りに思う」と話している。
先月14日のニュース。
クリスマスイブまで引っ張った理由は特に無いが、色々考えさせられるニュースではある。
まず、病院側が患者側に手術を受けさせる為に提訴、というのも日本では考えられない。
(成功する可能性が低い手術を、そこまでして受けさせたい理由があるのだろうか。)
日本では子供の臓器移植が認められていないため、度々海外で移植手術を受ける為の募金のニュースが流れるが、子供の方がそれを拒否する、というケースは(過程ではあったかもしれないが)聞いた事が無い。(あったのかもしれないが、その場合は報道されないか・・・。)
ずっと病院暮らしが続き、最後の数ヶ月は自宅で家族と一緒に暮らして、看取られて死にたいと願う彼女の気持ちを考えると、他人のオレですら心が痛む。
実の両親の心の葛藤は凄まじいものがあっただろう。
昔なら諦めるしか無かった病気が、医学の進歩によって助かる可能性が出てきている。
1%でも可能性があるならそれに賭けたい、と思うのが親だろうが、その為に犠牲にしなければならない事も多い。当事者にならなければ答えは出せそうもないが、「普通の暮らし」のありがたさを感じさせてくれるニュースだ。聖なる夜に、その事を改めて感謝しよう・・・。
・・・これは映画化してほしいし、されそうだよな。
by currybeans
| 2008-12-24 00:30
| News